F2転換率とは?その重要性やF2転換率の計算方法を解説

2022/05/18

通販で売上を伸ばすために重要とされているリピート率。新規顧客獲得に比べ、労力面やコスト面で優れているため、多くの企業がリピート率向上の取り組みを行っています。

その中で使われる指標として、F2転換というものがありますが、具体的な意味や指標の活用方法など、詳しく理解できているという方は少ないのではないでしょうか?

そこで、本記事では、F2転換の基礎的な知識から、重要視されている理由、F2転換が低下する原因について詳しく解説します。記事の最後では、F2転換率を上げるための3つの施策もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

E-Grant監修
お役立ち資料無料ダウンロード!
化粧品ECにてリピート率1.4倍を達成したCRMの具体的な事例についてご紹介いたします。
ダウンロードはこちら

F2転換とは

そもそもF2転換とは、一体何を表すのでしょうか?F2転換のFはFrequencyの頭文字をとったもので、日本語で購入頻度のことを指します。つまり、初回購入した顧客の中から、2回目の購入に至った場合、F2転換したということです。

また、3回目の購入をした場合F3転換、4回目の場合はF4転換というように回数が増えるごとに名称が変化します。単純に何回リピートして商品を購入したか?と覚えておくと良いでしょう。

F2転換率という言葉も、合わせて使われることがありますが、初回購入者の内、何人の顧客が2回目の購入をしたのかという割合を示します。

F2転換率の計算方法

ここからはF2転換率の計算方法について解説します。F2転換率は、

『F2転換率=2回目の購入者の数÷初回購入者の数×100』

で計算できます。

例えば、とある通販会社のサプリメントの初回購入者数が600人だったとしましょう。その内、180人が2回目の購入をした場合、「180÷600×100=30」となり、F2転換率は30%になります。

また、合わせてCPOについて理解しておくことがおすすめです。CPOとは、Cost Per Orderの略で、1回の注文にかかった広告費のことを指します。具体的な計算式は以下の通りです。

『CPO=広告費÷注文件数』

広告費100,000円で5件の注文が入った場合、「100,000円÷5」という計算式になり、CPOが20,000円になるということです。さらにF2転換CPOという指標も存在しており、CPOをF2転換率で割ることで、2回目の購入者を生むためにかかった広告費用を求めることができます。

F2転換が重要視される理由

F2転換という指標自体が重要視されているという一方、F3転換、F4転換と比べても注目される傾向にあります。なぜそこまで重要視されるようになったのでしょうか?ここからは、その理由について大きく2つご紹介します。

リピート顧客が収益に大きな影響を与えるため

まず1つ目の理由は、リピート顧客を獲得することで、売上増加を期待することができるからです。新規顧客獲得も重要ではありますが、リピート顧客を作ることに比べ、コストが多く利益率が悪くなってしまいます。マーケティングで使用される法則によると、既存顧客の維持に比べ5倍のコストがかかるとも言われています。

また、広告費を回収するという面でもF2転換が重要視される理由の1つです。1回目の購入のみで終わってしまうと、広告費の回収ができません。2回目の購入に繋げて会社が売上を伸ばしていくためにも、新規顧客を放置せずに施策を打っていくことが大切になります。

初回購入後、アフターフォローをせずに放置してしまうと、どんな施策を打っても2回目の購入に繋げることが難しくなるため注意が必要です。

F3転換以降の推移率が高いため

F3転換やF4転換に比べ、F2転換が重要視されている理由ですが、2回目の購入に至った場合、それ以降の推移率が高まることが挙げられます。つまり、一度リピーターになってしまえば、何度も購入してくれる可能性が高いということです。

F2転換ができている場合、2回目の購入をしたことで、顧客の心理的ハードルが下がっていることも考えられますが、商品満足度が高く、リピーターになってもらう施策がうまく打てているということもあります。

5回購入や6回購入に至った場合は、ほとんどが購入を維持する形になるため、安心して広告費用に投資することもできるでしょう。

F2転換率が低下する原因

F2転換率が低下する原因には様々な要素がありますが、ここでは以下の3つをご紹介します。

  • 商品の品質が低い
  • 商品購入後のフォローがない
  • 販促が多い

それぞれ解説します。

商品の品質が低い

商品の品質が低いことが原因の1つとして挙げられます。「イメージしていた商品と違った」「思っていたような効果が表れなかった」というような印象を与えてしまうと、2回目の購入に繋がらないことは想像できると思います。

また、商品の品質が保たれている場合でも、誇大広告を打ったことが原因で、商品満足度が落ちる場合があります。例えば、ホワイトニングの広告で、「1週間の使用で歯が真っ白になる歯磨き粉」と宣伝したとします。

実際に1週間で真っ白にならなくとも、ある程度の効果は期待してしまうでしょう。それが実際に使用して1カ月でやっと変化が見られるという場合、やはり2回目の購入率は下がってしまいます。

商品の品質を上げることも大切ですが、同時に広告での宣伝方法も意識しなければなりません。

商品購入後のフォローがない

初回の商品購入後にフォローがない場合も、F2転換率の低下の原因となります。新しい商品を購入する顧客は、「実際に購入して満足できるだろうか」「その企業から購入して良いのだろうか」といった不安を抱えていることがほとんどです。

そのため、商品の品質を上げることも大切ですが、アフターサービスやフォローなどを行い、「この企業の商品を購入してよかった」と感じてもらう必要があります。

購入後に商品の効果をより実感するための使い方をメールで配信したり、使用感などのアンケートを取りサービス改善を行うといったことでも良いでしょう。他社のサービスとは違った顧客体験をしてもらうことが重要になります。

販促が多い

商品購入後の販促が多いことも、リピート率低下の原因です。商品を開封した際に、他商品の広告が複数枚入っている。購入後に届くメールが宣伝ばかりという場合、商品購入の気持ちが低下することが考えられます。

特に初回購入時の場合は、しつこい販促をしないことが賢明でしょう。商品への思いや魅力を伝えるチラシなど、顧客の満足度を上げるような施策を打つことが大切です。

F2転換率を上げる施策

F2転換率の改善を狙う場合、どんな施策を打つべきか悩むことも多いはずです。そこで、以下の3つの施策をご紹介します。

  • アプローチするタイミングを意識
  • リピート率の高い商材を扱う
  • 満足度を高める

それぞれ解説します。

アプローチするタイミングを意識

まず1つ目は、商品購入後のアプローチのタイミングを意識するということです。F2転換率を上げるためには、タイミングが一番重要と言っても過言ではありません。

例えば、商品を購入した次の日に、追加購入の案内をされてもリピートに繋がるとは考えにくいでしょう。化粧品であれば使い終わる時期を予想して配信することが大事です。サプリメントであれば、化粧品に比べ、消費の時期も予想しやすいかもしれません。

とにかく自社の商品に合わせて、顧客がリピートするであろうタイミングを図ってアプローチすることが大切です。アプローチの方法としては、メルマガでの配信や、顧客のご自宅にはがきを送るといったもので良いでしょう。

リピート率の高い商材を扱う

そもそものお話ではありますが、リピート率の高い商材を扱うこともF2転換率を上げるために重要なポイントです。どれだけ良いアプローチやアフターフォローを行っても、リピート率が低い商材では、効果が表れにくいと言えます。

特におすすめできる商材は、使用期間が短く購入頻度が高く、季節によって左右されず安定した売上が見込める特徴を持つものです。無理に変える必要はありませんが、自社の商品がこの条件に当てはまっているか確認してみると良いでしょう。

リピート率が低い商材であっても、購入した際のポイント付与やクーポン配布を行うことにより、リピート率を高めることができます。もちろん行いすぎることで利益率が下がるため、2回目の購入時に特に力を入れるといった工夫が必要になります。

顧客満足度を高める

顧客満足度を高めることが、2回目の購入に繋がります。その上、評判が良くなることで認知度が高まったり、新規顧客の購入が増えるといったような副産物が増えることも顧客満足度を上げるメリットと言えます。

顧客満足度の向上を狙う際は、顧客がどういった点を魅力に感じているのか、逆にどういった点に不満を持っているのか、事前に調査することが大切です。現状を把握しなければ、効果的な施策を打つことができず、顧客満足度の向上を計測することができないため、施策を実施する前に調査を行っておきましょう。

現状の調査や分析したうえで、施策と改善を繰り返すことで、よりスピード感を持って顧客満足度を高めることができます。

まとめ

ここまでF2転換について解説しましたが、いかがだったでしょうか。F2転換は会社の売上を伸ばしていく上で、重要な指標であり、分析や改善を繰り返して徐々に改善することが必要になります。

本記事で数値が低下する原因や、転換率を上げる施策について事例も解説しましたので、参考にできる部分がありましたら、ぜひ数値改善にお役立て下さい。F2転換について理解を深め、会社に売上向上に少しでも繋げていただければ幸いです。

E-Grant監修
お役立ち資料無料ダウンロード!
化粧品ECにてリピート率1.4倍を達成したCRMの具体的な事例についてご紹介いたします。
ダウンロードはこちら