LINEマーケティングってどうやるの?メリットや方法を徹底解説!

2022/04/09

LINEは誕生してから数年経て、利便性の高さや豊富なスタンプ機能などから瞬く間に世間に浸透したコミュニケーションツールとなりました。
今や国内利用者が約7割というアクティブユーザー数を叩き出しています。
一昔前は個人同士や企業と個人を結ぶコミュニケーションツールがメールであったことはもう遠い記憶となっています。

今回は、現代のSNSにおいて最も利用率が高いLINEを使ったマーケティング戦略について、そのメリットと戦略方法を徹底解説していきます。
またLINEマーケティングの成功事例も紹介しますので、
・LINEマーケティングのメリットって何?
・どうやって始めればいいの?
とお悩みの方の参考になれればと思います。

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LINEマーケティングとは?


『LINEマーケティング』とは、SNSサービスである『LINE』を用いて店舗の集客や商品の認知・購入を促すマーケティング施策のことを指します。
LINEは国内の月間利用者数が8600万人、月間アクティブ率が85%と非常に高い数値となっています。
利用ユーザー属性としては、会社員が約半数で次点が主婦・学生となっています。
また年齢別においては、10代~50代の方の80%が利用しており、60代においても約53%がLINEを利用しています。
これらの数字から既に国内の「生活インフラ」として定着していることが伺えるかと思います。

従来、企業と個人を繋いでいたメールに代わりLINEを利用することでより多くの見込み客に訴求することが出来るため、多くの企業が活用に乗り出しています。

LINEマーケティングのメリットは?


LINEマーケティングのメリットとして、

  • ・間口が広い
  • ・親密な関係性が築ける
  • ・ブランディングがしやすい
  • ・広告機能が豊富

というメリットがあります。この4つのメリットについて詳しく解説していきます。

間口が広い

先述したとおり、国内利用者が8600万人・アクティブ率85%という圧倒的なアクティブユーザー数を誇るLINE。
他のSNSのアクティブ率を見てみると『Twitter』が38.7%、『Instagram』が37.8%、『Facebook』が32.7%となっていますので、他のサービスが追いつけないほどのユーザー数を持っています。令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
従来の方法では届けきれなかった情報を、多くの見込み客に届けることが出来ることを理解していただけるかと思います。

親密な関係性が築ける

LINEのメッセージ(トーク機能)は1対1となっていますので、見込み客により深く刺さる情報を届けることが出来ます。
よって従来よりも見込み客との関係性を親密にすることが容易です。
集客や商品購入において見込み客との関係性構築は重要ですので、「ユーザーの購買行動を促す」という点でLINEが持つトーク機能はメリットがあると言えるでしょう。

ブランディングがしやすい

企業はプッシュ通知によって狙った情報を見込み客に届けることが出来ます。
メッセージ手段も広告配信、チャット、スタンプなど豊富にありますので、他企業との差別化を図ることも可能です。
また、LINEはユーザー数の多さと慣れ親しんでいるコミュニケーションツールという認識から受け取る情報に対する抵抗感が少ない可能性が高いです。
こちらも見込み客の育成という点においてメリットと言えます。

広告機能が豊富

LINEはサービス開始から利便性の高さの追求、生活インフラの定着を狙い様々なアップデートを重ねています。
『LINE公式アカウント』や『LINEチラシ』、『LINE広告』など、企業と個人をつなぐために豊富な機能を追加してきました。
このような広告機能は、あらゆる企業または個人にアジャストする手段になります。
高い普及率を持ち企業と個人双方向にリーチが可能な巨大なプラットフォームを活用することはメリットになります。

LINEマーケティングの施策


LINEは法人ビジネス向けの施策として『LINE for Business』というサービスを展開しています。
その中から『LINEマーケティング』の施策において活用できる豊富な広告機能について詳細を解説していきます。

LINE公式アカウント運用

『LINE公式アカウント』とは、家族や友達とコミュニケーションを取るのと同じように、企業や店舗がアカウントを作成しユーザーと繋がることで様々な情報を届けるマーケティング施策です。

フリープラン ライトプラン スタンダードプラン
月額固定費 無料 5,000円 15,000円
無料メッセージ通数 1,000通 15,000通 45,000通
追加メッセージ料金 不可 5円 ~3円

引用元:料金プラン|LINE for Business
料金プランは段階的に分かれており、最初は『フリープラン』で始めるように導入のハードルは低く設定されています。

運用手段として、

公式アカウントの基本機能
  • ・メッセージの配信
  • ・タイムライン投稿
  • ・LINEチャット

があります。他にもクーポン、ショップカード、分析/データ管理機能などがあり機能が豊富な点が魅力です。
またオプション機能の中には、会話やチャットを自動化出来たりユーザーファーストの情報配信も可能になります。

3つのプランによって配信出来るメッセージ通数が異なりますので、企業や店舗の予算や売上規模によって適したプランを選択しましょう。
『最大3吹き出し』までメッセージ1通として送れますので、その点はご注意下さい。

LINE広告

『LINE広告』は、LINEアプリ内にユーザーに最適な形で広告配信が行えるサービスになります。
広告配信出来る場所は、

  • ・Smart Channel(トーク一覧の上部)
  • ・LINE ウォレット内
  • ・LINE NEWS

など様々な場所を選択して配置できます。
友だち追加登録やユーザー数の獲得、認知度のアップなどの目的による適した配置場所を提供しています。

画像:【公式】LINE広告|LINE for Business
LINEという巨大なプラットフォームが持つユーザーデータによって、購入履歴やユーザー属性に合わせた精度の高いターゲッティングにより効果的な広告配信が期待できます。

LINEチラシ

『LINEチラシ』は新聞の折込チラシのように、生活エリアのお得な情報を『LINE』で届けることが出来るデジタルチラシのことです。
顧客の生活エリアのステータスや属性を元に、セグメント配信・プッシュ配信など手法を変えたアプローチが出来ます。
LINEチラシの配置場所は、

  • ・チラシメディア面
  • ・LINE ウォレット内

を選択することができ、また公式アカウントと連携するとプッシュ配信も可能になります。

画像:【公式】LINEチラシ|LINE for Business
公式アカウントを友だち登録している顧客にプッシュ配信が行えるので、購買意欲にダイレクトに訴求することが出来ます。

LINEプロモーションスタンプ

LINEマーケティングにおける特徴的な施策が『LINEプロモーションスタンプ』になります。
これは、日々コミュニケーションで使われるスタンプをきっかけにブランディングを構築し見込み客やファンを獲得するための施策になります。
企業が作成したキャラクターやブランドのスタンプを提供することで、家族や友達、友達から友達へと輪を広げる拡散効果を期待できます。

画像:【公式】LINEプロモーションスタンプ|LINE for Business
こちらは企業が広告費として支払う形で、無料or一部条件付き(EX.友だち追加など)でユーザーが使用出来るようになります。
利用料金は、

  • ・配信形態や期間に沿った定額制
  • ・ダウンロード数に応じた従量課金制

があります。また、企業イメージを形作るキャラクターがいなくてもクリエイターや制作代行と連携するサービスもあります。

LINEミニアプリ

『LINEミニアプリ』は企業がLINE上にオリジナルアプリを提供できるサービスになります。
自社独自開発のアプリは開発コストやリソースが掛かってしまいますが、LINEミニアプリだとコストを抑え且つ幅広いアクティブユーザーにリーチすることが出来ます。
ユーザー側もアプリのデータ容量削減、シームレスにLINE上を横断して利用出来るというメリットがあります。
LINEを閉じて別のアプリを立ち上げ、予約や注文、支払いなどの動作をする必要がなくなりますので機会損失の場面も減少するでしょう。

画像:【公式】LINEミニアプリ|LINE for Business
このような1つのアプリ上で全て行えるようなアプリのことを別名『スーパーアプリ』と呼ばれており、今後注目される機能の1つとなります。

LINEマーケティングに取り組む際のポイント


ここまでLINEマーケティングのメリットや施策について解説してきましたが、いざ始めるにあたってどのように取り組めばよいのでしょうか?
以下に、注意しておきたいポイントを紹介いたします。

目的を明確にする

LINEマーケティングには色んなメリットがありマーケティング施策も選択肢が豊富に準備されています。選択肢の多さから何を選べばよいのか、そもそもプラットフォームはLINEで問題ないのかと悩みは尽きないと思います。
その時は、現状把握を行い自社の目的・課題を整理し明確にしましょう。
「LINEマーケティングで何をしたいのか」「どのような課題を解決したいのか」など一つ一つ明らかにすることで効果的に運用することが出来るでしょう。

体制を整える

効果的に取り組むにあたって運用体制を整えましょう。
LINEは圧倒的なアクティブユーザー数を持っていることがメリットにはなりますが、ターゲッティングにおいては属性やステータスを見極めないと狙いたい層にリーチするのが難しくなります。
そこでターゲッティングは営業部門が設定する、情報収集・プロモーション施策の決定はマーケティング部門がする、運用責任者は情報システム部門が担当するなど責任区を明確にし、互いに合意の上で活用するのが望ましいです。今挙げたのはほんの一例ですが、自社にあわせて必要体制を整え効果的な運用を目指しましょう。

効果確認・分析をする

LINEマーケティングはこちらの施策に対し、ユーザーデータの獲得や動線が掴みやすいのが強みになります。
言い換えると1つの仕掛けに対する情報収集が容易ですので、効果確認・分析がしやすいと言えます。
複数のマーケティング施策を活用し、効果確認・分析を行い自社に適した施策を探っていくのが効果的です。
また、蓄積されたユーザーデータは企業の資産になりますので他のマーケティング施策においても有効的に活用できるでしょう。

LINEマーケティングの事例


ここからは実際にLINEマーケティングを活用し成功した企業の事例を紹介します。
売上げアップや課題解決に繋げた企業が多数ありますので、取り組みのヒントになるでしょう。

ハウス食品株式会社

食品大手のハウス食品株式会社は、顧客への情報配信ツールとして『LINE公式アカウント』を運用しています。この度同社のレトルトカレー商品のリニューアルにあたりLINEを活用したキャンペーンを行いました。目的として「商品リニューアルに伴ったキャンペーンの実施にあたり、幅広い年齢層のユーザーに参加してもらいたい」「誰でも簡単に応募ができるキャンペーンを設計したい」という思いがありました。

具体的な施策としては、同社のレトルトカレー商品を購入したレシートを撮影し投稿すると、LINEポイントが購入1個につき30ポイント、最大で5個150ポイントまで必ずもらえるといったキャンペーンです。そして、キャンペーンが売上にどれくらい寄与するのかを測るため「キャンペーンの応募数」をKPIとして設定し、プロモーションを開始しました。

その結果、想定の2倍以上の応募が寄せられることとなり、応募者の約3割がポイント上限の5個分の商品購入をし売上に繋がったのです。

三井住友カード株式会社

三井住友カード株式会社はユーザーとのオンラインコミュニケーションを強化するため、『LINE公式アカウント』を開設し、LINE上で提供する各種サービスを充実させてきました。

中でも金融業界として初の『LINEミニアプリ』を活用した同社サービスとのID連携を行いました。
活用した背景として、同社のネイティブアプリである『Vpass』からの情報配信の開封率の低さとログインする度に要求されるID・パスワード入力の煩わしさから幅広いユーザーへ対応できていないと感じていたためです。また、これ以上ダウンロードするアプリを増やしたくないというユーザーの声に対応するためでもありました。

KPIに「VpassIDとのID連携数」を設定しサービスを開始したところ、従来の5倍のペースでID連携数が増加しました。また、開封率も70%、クリック率も13%となりユーザーからは「三井住友カードのLINEミニアプリが便利」「都度ログイン不要で気軽に見られるようになった」「驚くほど使いやすい」といった声が挙がるようになりました。

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社

業界最大規模を持つ電子書籍配信サイト『コミックシーモア』を運営するエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社は、LINEマーケティングの様々な施策を活用しています。

活用に至った背景として、同社のメルマガ配信の開封率の減少という課題を抱えていました。
課題解決のため『LINE公式アカウント』、『LINE広告』を活用しユーザーデータから見えるセグメント配信やクリックデータからみたターゲッティングの選定を行います。また、KPIとして「新規初課金」を設定し、バナーからサイトへの誘導と関心から即購入という動線を設定しプロモーションを開始しました。

その結果、他のSNS広告と比べユーザー1人当たり購入金額が平均1.2倍上げることに成功しました。幅広いリーチから反応があった属性にターゲットを寄せていくというLINEマーケティングの特性を生かした成功事例になります。

LINEマーケティングを支えるツール


LINEマーケティングをより効果的に活用するためのツールとして『CRMツール』『チャットボット』の2つをご紹介します。

CRMツール

LINEマーケティングを活用するに当たり、顧客情報の管理・分析は非常に重要です。それを手助けするのが『CRMツール』になります。
『CRMツール』は別名『顧客情報管理ツール』と呼ばれ、顧客情報を管理し顧客との関係性構築をベースに売上拡大を狙うという目的を達成するためのツールになります。

ツールには様々な機能があり、その種類も豊富で既存の顧客データやLINEで得たユーザーデータを管理することが出来ます。
またデータベース特性を有しているので、情報の収集・蓄積が一箇所に集中することができ、情報の取り出しも容易になります。
プロモーション検討の際も関連する担当者が同一情報を確認しながら意思決定を行えるので業務が効率的になるという側面もあります。

関連記事紹介

以下記事ではおすすめのCRMツールをご紹介していますので、ご参考下さい。

チャットボット

チャットボットとは、ユーザーが入力したテキストや選択によって適したアクションを自動応答するシステムになります。
チャットボットを活用すると、問い合わせ対応の負荷が減少、顧客満足度向上というメリットがあります。電話での問い合わせ対応だと、他案件対応中に別のユーザーからの対応を求められ繋がらない、対応してくれないなどのネガティブな反応を持つリスクがあります。

LINEが提供するサービスの『Messaging API』を利用するとチャットボットなどの外部システムと連携することが出来ます。
機会損失回避、リスクを最小限抑えるチャットボットは、より効果的な運用を手助けしてくれるでしょう。

まとめ

今回はLINEマーケティングのメリット、取組方法について徹底解説しましたがいかがだったでしょうか?

豊富な施策や導入ハードルの低さが魅力のLINEマーケティング。成功事例の企業も更にLINEマーケティングの活用を推し進めています。
それに合わせて、LINEの法人向けサービスも機能追加などの動きもありますので、今後ますます活用する機会が増えていくことでしょう。
この記事を参考にLINEマーケティングの導入、また導入済みの企業においてはCRMツールなどの導入を検討されることを願っています。

E-Grant監修
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