CRMについて学習する際に、本を用いて知識をつけようという方もいらっしゃるかと思います。CRMについて解説された本も多く出版されており、基礎的な内容をまとめた本であったり、実践しやすい形でまとめられた本など、様々なものがあります。
それでは、初心者がCRMを勉強する際におすすめの本はあるのでしょうか?今回の記事では、これから勉強をしようとしている方におすすめできる本を7つご紹介します。また、本の選び方や合わせて学びたい知識についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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CRMを学ぶための本の選び方
おすすめの本を紹介する前に、CRMを学ぶための本の選び方について解説します。自分に合わない本を手にしてしまうと、時間やお金の無駄使いになってしまう可能性も考えられるため、あらかじめ本の選び方を知っておくと良いでしょう。
①事前に予備知識を入れておく
CRMを本で学ぶ際は、概要の部分だけでも構いませんので、事前に基礎的な知識を学んでおくことをおすすめします。というのも、基礎的な知識がない状態で本を選んでも、自分にとって本当に必要な本を選ぶことが難しいからです。
本を購入した後で、「学びたい内容と違った」「あまり参考にならなかった」という事態になりかねません。本を手に取る前に、自分が理解できている部分と、そうでない部分を明確にしておくことが大切です。
➁ロングセラーの本を選ぶ
CRMについて本で学びたい際は、ロングセラーの本を選ぶと間違いありません。ロングセラーの本は、一時的な流行やテクニックを解説したものではなく、時代の流れによって変化しない本質的な部分が書かれていることが多いです。変化の激しいマーケティング業界で長年読まれている本は、学びになる部分や活用できる知識が多いと言えます。
しかし、ロングセラーの本の中でも、改訂版が出ているものもありますので、同じ本でも最近改定されているものを選ぶと良いでしょう。
③最新の情報にこだわらない
本でCRMを学ぶ際は、必ずしも最新の情報にこだわる必要はありません。マーケティング業界は変化が激しく、最新の情報を追っていくことは大切ですが、ネットに出る情報のスピードと比べると、本に出る情報のスピードは劣ってしまいます。
本は、あくまでも基礎的な知識や網羅的な情報を学ぶために使い、最新の情報はブログなどのwebサイトを参考にして学んでいくと良いでしょう。どんな情報を知りたいかによって、学ぶ媒体を使い分けることが大切です。
CRMの事例が学べる本ランキング7選
ここからは今回の記事の本題となる、CRMの事例が学べる本を7つご紹介していきます。もちろん事例だけでなく、「CRMについて興味がある」「今後導入を検討している」という方にも参考になる本を選びましたので、ぜひ参考にしてください。
CRMの基本
CRMの概念が分かりやすくまとめられている本の1つです。目的や概念はもちろん、よく使われている手法や事例について解説されています。
アパレル、美容、メディア業界の企業を中心にCRM戦略をサポートしている著者が書いた本で、データ分析の手法や活用方法まで学ぶことができます。
これからCRMを学んでいく方にとって、理解しやすい本になるでしょう。
CRM-顧客はそこにいる
2001年に販売され、CRMを学べる本において、ロングセラーの一冊と言えるでしょう。20年前以上の本に関わらず、古さを感じさせない内容となっており、CRMの概念や導入する目的、向いている業界など、普遍的な内容が記載されています。
ITの導入に関する長所や短所、限界も含めてきれいにまとめられているため、IT導入に関する基礎知識を学びたい方、もしくはIT導入に否定的な方にとっても、参考になる本です。
「1回きりのお客様」を「100回客」に育てなさい!
2009年に発売された本ではありますが、この書籍で紹介されている内容は、現在のCRMやマーケティングにつながり、CRMについて改めて考えさせられる本になります。
事例やデータを元にして、どうやって新規顧客をリピーターにするのか?という部分に焦点を当てて、リピーター化のための原則やその具体的な方法について記載されています。
小売店経営者にとって参考になる本ですが、他業界においても新たな視点を得ることができるでしょう。
社長が知らない秘密の仕組み
健康食品業界において、有数の実績や知名度を誇る「やずや」が取り入れた、ポートフォリオ術について書かれた本になります。健康食品業界だけではなく、顧客と直接取引ができる商売であれば、活用可能な手法が解説されています。
顧客の分類や情報の活用法、顧客別のアプローチ方法など、CRMの実務において参考になる内容です。初歩的な内容で入門書としても活用できますが、実践にも役立つ内容と言えるでしょう。
売上につながる「顧客ロイヤルティ戦略」入門
2015年に発売され、顧客ロイヤリティ経営やデジタルマーケティングを支援されている著者が書かれた本です。
有名な日本企業が事例としても出され、理解しやすい内容になっていると共に、顧客満足度の定性的・定量的な測定方法や、それと連動した経営指標に繋げる方法を学ぶことができます。
入門書ではありますが、顧客ロイヤリティや顧客満足度に対する基礎知識がある方が読むべき本となっています。
CRM戦略のノウハウ・ドゥハウ―「顧客主義」を実現する
2000年に発売されており、「CRM-顧客はそこにいる」と同じく、ロングセラーの本といえる一冊です。CRM理念と戦略体系の構築、SFA・ECの戦略的活用など、CRMの実践手法がアメリカの企業の実例を交えて紹介されています。
また、このほかにもCRMシナリオの策定、分析ツールの紹介が行われているため、初心者にとっても理解しやすい内容になっています。経営戦略に携わる幅広い層におすすめできる本です。
通販会社・ネットショップのための「リピート客を育てる技術」
2018年に販売され、通販業界のプロがリピート客育成のポイントをわかりやすく解説した一冊です。日本の中でも数少ない成長業種である通販業界。今後参入者が増え、ますます新規顧客獲得が難しくなる中で、必要な取り組みについて解説されています。
特に、リピート客の育成に課題を感じている中小の通販事業者や、ネットショップの運営者にとって役立つ内容と言えるでしょう。ネットショップにおいて、リピート客を育てるために必要なポイントや事例が紹介されているため、初心者にとってもわかりやすい内容です。
より効率的にCRMを学ぶために
ここまで、CRMを学べるおすすめ本について紹介してきましたが、手に取ってみたい本はありましたでしょうか?本で学ぶことによって、普遍的な内容を網羅することができますし、基礎的な概念を押さえることができます。
しかし、注意しなければいけないのは、本を読むだけでは実践が伴わないということです。いくら知識がついても、実践に移せなければ意味がありません。本で理解を深めたら、すぐに行動に移せるように準備しておくと良いでしょう。
合わせて学んでおきたい知識
また、最後にCRMと合わせて学んでおきたい知識についてご紹介していきます。CRMを活用する際に、理解していたほうが良い言葉やシステムになりますので、今回は、「MA・SFA、RFM分析、LTV、カスタマーサクセス」の4つを簡単に説明していきます。
MA・SFA
MAはマーケティングオートメーションと呼ばれ、マーケティング活動を自動化する機能を。SFAは営業支援システムと呼ばれ、営業担当者の業務を効率化する機能を兼ね備えています。
MAによって、見込み客に自社の商品に興味を持ってもらい、SFAによって見込み客を顧客に変えるというイメージを持つと良いでしょう。
どちらのシステムも、CRMと合わせて活用することが多いため、合わせて理解しておくと良いです。
MA・SFAに関しては、こちらの記事でも解説していますので参考にしてください。
RFM分析
RFM分析とは、顧客分析手法の一種で、3つの指標を用いて顧客を分類します。3つの指標には、Recency(直近の購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)が用いられ、それぞれの顧客層に合わせたアプローチを行います。
CRMによって顧客情報の管理を行いますが、管理するだけでは売上には繋がりません。そこで、RFM分析を用いて、効果的なマーケティング施策を実施することで、売上の向上やマーケティング施策の無駄を省くことができます。
LTV
LTVとは、「Life Time Value」の略で、日本語訳すると「顧客生涯価値」になります。つまり、1人の顧客が生涯にわたってもたらす利益のことを指します。
CRMの役割が、顧客との良好な関係を築き、LTVを向上させることが目的のため、LTVについて理解しておく必要があります。また、概要や意味だけでなく、計測方法やLTV向上に関する知識も理解しておくと良いでしょう。
理解を深めておくことで、売上改善のための立案ができるようになるだけでなく、PDCAを素早く回せるようになります。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスとは、顧客を成功に導くことでLTVを最大化させる組織の一連の取り組みのことを指します。顧客を成功に導くというとイメージしずらいですが、単に、顧客の目標を達成できるようにサポートすると理解しておくと良いです。
具体的な活動としては、リピート率向上や、アップセル・クロスセルの成約率の向上が挙げられます。CRMにおいても、顧客に目標を達成してもらうことで満足度を上げ、自社に商品を購入してくれることを目的としているため、合わせて学んだほうが良い知識と言えます。
まとめ
今回は、CRMを学ぶための本の紹介をメインに解説させていただきました。もちろん、本だけでなく実践に移すための行動が大切になりますが、まずは本を用いて、基礎的な概要や実例などを学んでおくことが大切になります。
特に、ロングセラーの本においては、時代によって変わらない普遍的な内容を体系的に学ぶことができるので、ぜひ手に取って読んでみて下さい。
また、CRMの導入を進める上で、MA・SFA、RFM分析、LTV、カスタマーサクセスと言った用語も勉強しておくと良いでしょう。