顧客管理データベースとは?作成のポイントやツール、活用方法を徹底解説!

2024/04/26

現代は情報化社会になり、ありふれた情報から顧客の消費者行動やニーズは複雑化しています。
複雑化したニーズや顧客のトレンドを掴むためにも、顧客管理データベース化は重要になります。
名前は聞くけど、どのようなものか、どのように作成すれば良いか分からないという方もいるのではないでしょうか?

今回は、

・顧客管理データベースの作成ツール
・作成の際のポイント
・効果的な活用方法のポイント

などについて解説していきます。
これから顧客管理データベース作成する方や、データベースの際に使えるおすすめのCRMツールを知りたい方は今回の記事を参考に検討して下さい。

E-Grant監修
お役立ち資料無料ダウンロード!
CRM施策において、未だにメルマガは非常に優れた施策の一つです。実際に「メルマガをきっかけに商品を購入する顧客」の割合は50%を超えているデータがあります。
一方でメルマガは正しく作らないと開封率に大きく差が出ます。
本資料では、メルマガ制作の絶対に抑えておきたいチェックポイントをお伝えさせて頂きます。ダウンロードはこちら

顧客管理データベースとは

顧客管理データベースとは、企業が集めた顧客に関する情報を管理するためのデータベースのことです。技術の発達や企業が扱う顧客数の増加により、得られる顧客情報が増えたためデータベースでの管理が必要になりました。

企業が管理する具体的な顧客情報は、性別や住所などの基本情報や購買情報、対応履歴などです。従来の顧客管理データベースはエクセルやGoogleスプレッドシートなど表計算ソフトが使われてきましたが、作業量の多さや共有の難しさから専門のツール(CRM)を使う企業が増えてきました。

顧客情報を上手く管理することが顧客のニーズ把握や業務の効率化、顧客満足度の向上につながるため、顧客管理データベースは企業の成長に欠かせないものになっています。

顧客管理データベースにおける基本的な項目

会社の利益向上のために、顧客との関係性や顧客への深い理解が重要なことは先述しましたが、そのためには顧客管理データベースを上手に活用しなければいけません。
そのためにどのような情報を集約するか、が重要になります。その一端を担うのが「項目」になります。
主な顧客管理項目をご紹介します。

顧客情報
  • 姓名・生年月日・性別・職業・連絡先・住所・電話番号・E-mailアドレス・趣味・趣向・ライフスタイルなど
購入情報
  • 買い上げ日時・購入数量・購入金額・購入商品・支払方法・来店回数・接客担当者・商談記録・アクセス記録・クーポン/割引使用有無・問い合わせ履歴など
売上情報
  • 月別売上・期間別売上・平均購入単価・平均購入頻度・ライフタイムバリュー金額・収益額など

顧客管理データベースのメリット

では顧客管理データベースを活用することによるメリットについて、3つのポイントから説明します。

業務の効率化

従来、顧客情報は営業担当者のPC内・ファイル・デスクの中や担当者の記憶の中に所有されていたのではないでしょうか。会社によっては、手書きの顧客名簿や名刺ファイルに保存されていることもあります。
また、商談フェーズによっては関わる部署が違い、他の担当者が顧客情報を個人所有しているケースも考えられます。
結果的に情報が分散することになりますので、管理が煩雑になりいざ必要な時や確認する際には非効率になってしまいます。

顧客管理データベースを活用すると、顧客の個人情報が一元管理できます。
誰が、どの顧客に対して、どのようなアクションを取り、どういう結果になり、現状どの段階なのか、すべて網羅することが可能ですので作業が非常に効率的になります。

リアルタイムでの現状把握

商談などに臨む際に、対応経験のある営業担当者や他部署の知見がある担当者に連絡を取り、適切なアプローチや現状の状況を把握することがあるかと思います。

顧客管理データベースを活用すると、常に関係部署全員でリアルタイムに情報を共有出来るようになります。
タイムリーな顧客情報や適切な商談フェーズなどをすぐに把握することが出来ますので、機会損失も防ぐことが出来ます。

最適なアプローチのしやすさ

顧客にアプローチを仕掛ける際に問題なのが、効果的なアプローチなのかどうかという点です。
また、顧客を獲得できたとしてもリピート購入につながらないと安定的な利益確保は望めません。

しかし顧客管理データベースを活用すると、顧客のニーズの把握や顧客属性への理解が深まり、関連商品・サービスの購入などのクロスセルやより高価な商品・サービスの購入などのアップセルへと購入行動を拡大させることが出来ます。
その結果、顧客満足度が向上することで顧客からの安定的な利益に繋がります。

顧客管理データベースを作成する際のポイント

ここからは顧客管理データベースを作成する段階に入っていきましょう。
まずは、作成する際のポイントについて解説していきます。

目的の設定

顧客管理データベースを作る際にいちばん重要なのが、目的になります。
あくまで「顧客管理データベースの作成」は手段です。作成する意味は?作ったあとどう活かすのか?が重要です。
従来のやり方で出来ている会社は、良さそうだと思い導入するとかえって現場に混乱が生じる可能性もあるので注意しましょう。

自社の課題を認識して、それを解決する手段として顧客管理データベースがあるわけですので、関係者や部署間としっかりと目的をすり合わせて運用していくことが大事です。

管理項目名の決定

管理項目は取捨選択が重要です。
まんべんなく情報を吸い上げるためにと管理項目をたくさん設定する場合があるかと思いますが、入力へ時間が掛かったり、あまり使わなかったりと無駄が生じる可能性もあります。
結果、適切に顧客情報が蓄積できないとなると意味がありません。

「なぜこの管理項目にするのか」、「この項目を管理することでどのように分析を行うのか」などしっかりと考えた上で管理項目名を決定していきましょう。

データ入力形式の設定

データの入力形式・方法を設定することも大事なポイントになります。
管理項目が決まったとしても、担当者の好みに入力すると分析する際にまとめづらくなったり、データを吸い上げる際に抜け漏れが生じる可能性もあります。

Excelでいうと、半角/全角を統一する、セル内には一つの管理項目名しか入れない、などしっかりと入力する際の形式やルールを決めておきましょう。
途中で設定するのは2度手間になる場合もあるので、最初の段階でしっかりと作り込んでおきましょう。

顧客管理データベースの作成ツール

ポイントを理解したあとは、作成の段階になります。
顧客管理データベースを作成するためのツールをご紹介します。

Excel

顧客管理データベースの作成ツールとしてExcelは最も一般的です。

Excelは表計算ソフトでその名の通り、表やグラフを作成する際に力を発揮しますが、ワークシート内のカスタマイズ性は高く、進捗管理や資料作成など幅広く活躍しています。
低コストで運用することができ、多くの方が慣れ親しんでいることもメリットになります。

また、Excelの関数やマクロは優秀で、顧客管理データベース管理のデータの収集・抽出・カスタマイズにおいて便利に働きます。
ただデメリットとしては、設定しないと同時編集にならないこと、同時編集が多いと動作が重くなってしまうこと、コミュニーケーションを綿密に取りながら足並み揃えて作業を進めないといけないことなどがあげられます。

関連記事紹介|「顧客管理をエクセルで管理するためには?」

Excelでの顧客管理データベースの作成方法・メリットについては関連記事にて詳細を解説してますので、こちらもご覧ください。

会計ソフト

会計ソフトも作成ツールとして利用されることがあります。

会計ソフトは、経理や会計関連の場で記録や処理をするために開発されています。その処理の中には、顧客情報である売上高や購入金額、取引履歴、顧客名など必要な情報が抽出されています。

機械的に処理される場合が多く、自動的にデータが蓄積されまとめる際も機能を使えばアウトプットが容易なので、作業自体は効率的でしょう。
しかし、機能が多すぎるゆえに十分に機能を使いこなせていない、教育が難しいということもデメリットとして考えられます。

CRMツール

CRMツールは「顧客情報管理」に特化した機能が満載のツール・システムになります。

顧客管理においては、代表的なソフトと言っても言いでしょう。Excelでの基本的な顧客管理機能はもちろんのこと、顧客からの問い合わせなどの情報も蓄積・集約できます。
近年ではクラウド型のサービスやMAツールなどともセットになったCRMツールが販売されているので、今後にも期待できます。

顧客管理に特化され、データの蓄積はもちろん、情報の関連性・紐付けなどが容易で、ニーズやトレンド・属性などを視える化できるのがメリットと言えるでしょう。
また、コールセンターや営業支援システムなどとも連携が可能で、その拡張性の高さもメリットといえます。

デメリットとしては導入コストが安くはないこと、会計ソフト同様使いこなすにはそれなりの時間が掛かるということです。
それだけ機能が豊富とも言い換えられますので、自社にとって適切なツールを検討することが大事です。

顧客管理データベース活用のポイント

ではツールを導入した上で、より効果的に活用するためにはどうすればよいでしょうか?
3つのポイントを解説します。

運用ルールの設定

先述した管理項目の決定、入力形式の設定に通じるところがありますが、運用するにあたりどのようなルールを設定するかは非常に重要になります。

明確にしておくルールがないと困ったときに誰に聞けばよいのか、問題が起きたときに誰が責任者なのか、誰でも見れるようになっていないか、など緊急性が高い案件が発生した場合に素早く意思決定が行えません。
特にセキュリティ面に関しては、しっかりと決めておかないと致命的な問題になりかねません。

近年、企業のセキュリティ面での意識向上が求められています。情報化社会になった今、企業の資産といえる顧客情報がデータに置き換わり保存性が高まった反面、未知なる攻撃へのリスクは年々高まっています。

情報を最新に更新

顧客情報は常に最新に更新しなければ、掴んだニーズが的外れになってしまう可能性があります。
顧客の情報は常にアップグレードされており、例えば一年以上放置してしまうと、情報のスピードが高まっている現代において取り残されてしまいます。

BtoBなら顧客の担当者名や担当者の異動情報など情報を仕入れたらすぐにアップデートをしましょう。商談などにおいて正しく顧客情報を理解してないと機会損失になります。
BtoCならお客様の住所情報やメールアドレスなどですね。間違った情報が届くとがっかりしますし、顧客満足度の向上にはつながらないでしょう。

重要な情報であればあるほど信頼に関わるので、顧客情報は常に最新にアップデートしておきましょう。

CRMツールの導入

より活用したいのであればCRMツールを導入するのも効果的です。

今回顧客管理の作成ツールとしてExcel、会計ソフト、CRMツールをご紹介しました。ただExcelや会計ソフトにもメリットはありますが、やはり顧客管理となると一枚上手なのがCRMツールになります。
その豊富な機能と情報の取り回しやすさ、分析の仕方、MAツールや他部門との連携における拡張性などは大きな利点になります。

CRMツールは種類が多数ありどれを選べばよいか分からないと思うかもしれませんが、顧客管理データベース作成のポイントと同様「目的の設定」においてどれを選ぶかを決めましょう。
自社の課題と照らし合わせて、適切なCRMツールを導入することで、かけたコスト以上にリターンを得ることが出来ます。

おすすめCRMツール

どのようなCRMツールがあるのか知りたいという方に向けて、おすすめするCRMツールを以下にご紹介します。

うちでのこづち

うちでのこづちは2010年から提供を開始し、現在EC通販企業で一番導入されている顧客管理(CRM)システムです。
ディスプレイ広告を利用することで、WEBを回避しているお客様に訴求ができます。集めた顧客データを分析した後、アウトバンドの自動化により、顧客へのアプローチの最適化も可能です。
顧客分析やCRM施策、それらの効果測定など多種多様な機能が揃っており、これ一つでLTV(生涯顧客価値)の向上が期待できます。また、UIも扱いやすく導入にあたって専任のサポートもつくので、導入ハードルもかなり低くなっています。

無料版では、実際に顧客に向けて情報発信を行うことはできませんが、情報分析や施策機能、効果検証など一通りの機能は利用が可能です。
料金は月額50,000円~になります。初期費用は利用するシステムごとに異なるため見積もりが必要です。導入前は、うちでのこづちへ問い合わせると良いでしょう。

Sales Cloud

株式会社セールスフォースジャパンが提供しているCRMシステムになります。
独自AIによる、成果予測や次の商談フェーズへのお知らせ、モバイルアプリ対応による利便性の高さは営業活動における強い味方になります。

世界における導入企業が15万社と、圧倒的な実績と知見があるのが特徴です。また、業務プロセス全体を一元管理しそれぞれの企業に合わせたカスタマイズが可能な点も魅力です。
導入後には、定期的なアップデートや支援があるので、運用で困った際のサポートが心強いのも特徴です。

料金としては、3000円/名、9000円/名、18000円/名、36000円/名と機能グレードによって、掛かるコストが違います。
機能を取捨選択し、適切なグレードを検討し導入することをおすすめします。

SanSan

SanSanは、SanSan株式会社が提供する、法人向けのクラウド型名刺管理サービスです。
スキャナやスマホでスキャンするだけで、容易に顧客情報をデータ化することが出来ます。スキャンされた情報は自動でテキスト化されデータベース内に蓄積していきます。

特徴としては、名刺管理サービスとして8000社の導入実績がある国内No.1のシェアが挙げられます。またデータを基盤に社内/社外の連絡先を一元管理してくれます。
その他の特徴として、名刺交換した人の異動情報や企業のニュースが配信されます。

MAツールなどとも連携できるなど拡張性が高く、すでに同様のツールを導入している企業にとってはおすすめなツールです。

関連記事紹介

他にも関連記事にて、おすすめのCRMツールを紹介してますので、よければご覧ください。

まとめ

今回は、顧客管理データベースの作り方、ポイントについて解説しました。

Excel、会計ソフト、CRMツールとありましたが、自社の課題を把握し、目的を設定し、適切なツールを見極めて作成・導入するようにしましょう。
ただあくまでツールですので、冒頭で述べたとおり、どのように活用するのかという点まで見据えて検討してください。
また、顧客の満足度を向上し利益向上を狙うのが元々の考え方ですので、最終的には顧客の満足度という着地点を忘れないようにするのが大事です。

E-Grant監修
お役立ち資料無料ダウンロード!
CRM施策において、未だにメルマガは非常に優れた施策の一つです。実際に「メルマガをきっかけに商品を購入する顧客」の割合は50%を超えているデータがあります。
一方でメルマガは正しく作らないと開封率に大きく差が出ます。
本資料では、メルマガ制作の絶対に抑えておきたいチェックポイントをお伝えさせて頂きます。ダウンロードはこちら